我が家の庭にはオーツのちょっとした群生地があります。
そろそろ収穫どきかなとオーツについて調べていると、
「オーツには薬草として2つの使い方がある」ということを知りました。
それは「ミルキーオーツ(Milky Oats)」と「オーツストロー(Oatstraw)」。
収穫のタイミングや使用用途など、それぞれに違いがあるそうです。
今日は、自分の収穫の記録とともに、このふたつの違いや、使い方についてまとめてみようと思います。
オーツってどんな植物?
オーツ[Avena sativa]は、日本では「えん麦」とも呼ばれる植物で、もともとは穀物として知られています。
古くから海外では、ハーバルケアの素材としても親しまれてきたそうです。
用途に応じて、主に以下の2つの状態で収穫されることがあります:
🥛ミルキーオーツ(Milky Oats)
開花後、まだ種がしっかり固まる前の「ミルキーステージ(乳熟期)」の穂を指します。
この時期に穂を指でつぶすと、白い乳液のような汁がにじみ出てきます。
この成分に、神経系をやさしく整える働きがあるとされ、チンキ剤(アルコール抽出)などにして使います。
🌾オーツストロー(Oatstraw)

「ストロー」とは「わら(straw)」の意味で、オーツの青く柔らかい茎葉を乾燥させたものです。
ミネラルを豊富に含み、ハーブティーやバスハーブなどとして用いられます。
神経や骨、皮膚の健康をサポートする目的で、長く親しまれてきたハーブです。
- カルシウムやマグネシウムなどのミネラル補給
- 神経の安定、筋肉の緊張緩和
- 慢性的なストレスに対するレジリエンスを高める
- 美肌や髪へのサポート(外用も◎)
それぞれの特徴まとめ
特徴 | ミルキーオーツ | オーツストロー |
---|---|---|
収穫部位 | 穂(種が乳白液を出す時期) | 茎と葉(種が熟した後) |
見た目 | 穂の部分のみ。 新鮮なものは乳白液が出る。 | 細長い茎や葉が混じる。 淡い緑〜わら色。 |
香り | フレッシュな青い香り (生の場合) | 穏やかな草の香り、 干し草のような感じ |
主な利用法 | チンキ、浸剤(ティー) | ティー、浸剤、入浴など |
収穫のコツ|タイミング・手順・時間帯

ハーブとしてのオーツを扱ううえで、収穫のタイミングや手順、時間帯はとても大切です。
来年の自分のためのメモも兼ねて、ここに書き残しておきます。
🥛ミルキーオーツとしての収穫
- 事前チェック収穫の適期
- 穂の中の種子が“乳白色の液”を含んでいる「ミルキーステージ」のとき。
- 指でやさしく押すと白い液がにじむ状態が目安。
- この時期はごく短く、1つの穂で2〜3日、全体で1週間〜10日ほどしかないとの情報も。
- 収穫の時間帯収穫に適した時間帯
- 晴れた日の朝露が乾いてから午前中に収穫するのがベスト。
- あまり日が高くならないうちに。高温になると精油成分などが揮発しやすいため。
- 収穫!!収穫方法
- 穂の部分だけを、ハサミでやさしく切り取る。
- なるべく短時間で作業し、すぐにチンキなどに加工する(鮮度が大切)。
- 加工使用方法
- 主にチンキとして。神経系を穏やかに支えるハーブとされる。
少量ですが、ミルキーオーツをホワイトリカーに漬け込みました(2025/05/27) 花かごめ精神的なストレス・疲労・心の摩耗を感じるときに使えるのだそうです。
🌾オーツストローとしての収穫
- 事前チェック収穫の適期
- 穂が実り、ミルキーステージを過ぎた後。
- 穂が硬くなりつつあるが、茎葉がまだ青い時期がベスト!
→ 穂が黄金色に完全に熟す前(乳液が出なくなってから1〜2週間以内が目安)
- 収穫の時間帯収穫に適した時間帯
- こちらも朝露が乾いた後の午前中がおすすめ。
- 茎や葉が湿っていると乾燥時にカビやすいため、湿度の低いタイミングを選ぶ。
- 収穫!!収穫方法
- 根元から10〜20cmほどの高さで茎を刈る。
- 穂・葉・茎を分けて乾燥しても良いし、そのまま束ねて乾燥させることもできる。
→穂を取り除かず、「オーツストロー(葉・茎)+穂」として使うことも可能です。ハーブティーなどの使用時に、見た目や風味に少し違いが出ます。
高さを残す理由
食品用乾燥機で乾燥させる場合の手順
- 穂・葉・茎に仕分ける時にを10〜20cmほどの長さにカット(トレーのサイズに合わせて)
- トレーに重ならないように均一に並べる
- 設定温度は、低温長時間(35〜40℃で8〜12時間前後)を目安に
- 途中で上下入れ替えるとベター
- 乾いたら密閉容器で保存(シリカゲルと一緒に)
- 加工使用方法
- 乾燥させてハーブティーや浸出油(インフューズドオイル)に。
- やさしく神経をサポートし、心身の疲労回復を助ける目的で使われる。
おわりに|今回の収穫と今後の自分へのメモ
こんなことをゆっくりと調べながら、天気予報を確認してみると、
どうやら明日の夜に降る雨を皮切りに、
今週いっぱいは曇天の予報だったので、
翌日、オーツの収穫作業をしました。
朝、畑に出て、オーツの状態をひとつひとつ観察してみたところ、
どうやらほとんどの穂は「ミルキーステージ」の時期を過ぎてしまっていました。
そのため、今回はオーツストローとしての収穫がメインに。
地際20cmほどの場所で刈り取り、
穂と茎葉を分け、カットし、食品用乾燥機にセッティングしました。
しかし、仕分け作業をしているときに、
ほんの数本だけ、まだミルキーステージの穂が残っているのを見つけました。
指でつぶすと、ちゃんと白い汁がにじみ出てきたのです。
うれしくなって、その数本だけをミルキーオーツとしてチンキに漬け込みました。
今年はなんとか、どちらも楽しめそうです☺️
最後に、来年用のメモを残して締めようと思います。
- ミルキーオーツとして収穫したい場合、収穫時期を見逃さないよう、穂が出てから毎日観察する。
- 収穫は雨の日や湿度が高い日は避け、乾燥した晴れの日を狙う。
- ミルキーオーツを収穫する場合、チンキづくり用のアルコール(35%以上)を事前に準備しておくと慌てない。
- オーツストロー用に乾燥スペースを確保しておくとスムーズ。



この記事が、誰かがオーツを扱う時のヒントになりますように!
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
良いハーバルライフを〜🌸