エキナセアの育て方と活用

植物

この記事では、エキナセア属(Echinacea)の育て方と、エキナセアの代表種であるエキナセア・プルプレア(Echinacea purpureaの活用のヒントをお伝えします。

管理人RouRou
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エキナセアにはたくさんの品種がありますが、その中での代表品種でありメディカルハーブの分野でも使用される種類は

  • ムラサキバレンギク(パープルコーンフラワー)
    学名:Echinacea purpurea(エキナセア・プルプレア)
  • オオバナバレンギク(ペールパープルコーンフラワー)
    学名:Echinacea pallida(エキナセア・パリダ)
  • ホソババレンギク(ナローリーフコーンフラワー)
    学名:Echinacea angustifolia(エキナセア・アングスティフォリア)

の3種です。

これらの中で、最も一般的に使用され、研究されているのは Echinacea purpurea(エキナセア・プルプレア)です。サプリメントや健康製品に使用されるエキナセアの多くは、このエキナセア・プルプレアから得られているようですよ。

今回はそんなエキナセアの代表品種である、エキナセア・プルプレアについて見ていきましょう。

茶乃木@花籠

某大学農学部で学び、今は100種類以上の植物を育ててます💐「花籠」にてハーブ苗を中心に生産したり、ハーブ・アロマ雑貨を制作し、委託販売させていただいてます🧺 webサイト「花籠別館」では、植物について、育て方から活用の方法、歴史、魔術的なパワーまで幅広く執筆更新中。月・木の更新を目指してます💪

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エキナセア・プルプレアとは?

エキナセア・プルプレア/ムラサキバレンギク(Purple Coneflower[Echinacea purpurea])

生物分類:キク科ムラサキバレンギク属
育ち方:多年草(冬季落葉)
草丈:60~120cm
開花期:6月中旬〜8月
原産地:北アメリカ東部
主な用途:薬用・鑑賞・ティー・チンキ
使用部位:葉・茎・花(・根*)*薬用として使う場合

エキナセア・プルプレア(Echinacea purpureaは、キク科の多年草で、北アメリカ東部が原産のハーブです。ハーブにはヨーロッパやアジア原産が多いが、エキナセア属はすべて北アメリカの東部と中部が原産地です。

夏から秋にかけて一茎一輪というように花をつけます。
花の中央部が筒のように盛り上がっているのが特徴で、この中央部を一重または二重の花びらが囲っています。花後、この中央部が棘の生えたウニのように見えることが、属名[Echinacea ]の由来となっています。(ギリシャ語「echinos」は「ウニ、ハリネズミ」を意味しています。)

ここ数十年で薬効が急速に注目し始められ、今では錠剤やエキス剤、チンキ剤やティーの形で一般に販売されています。

エキナセア・プルプレアについてと活用方法

歴史・人との関わり

エキナセアは、近年急速に注目され始めた植物ですが、原産地である北アメリカの先住民たちは、古く何世紀も前からエキナセアを風邪から重い病気にまで幅広く使用していたようです。北米に移り住んだ人々も、伝染病や歯痛、火傷、喉の痛みなどに使用したと言われでおり、まさに万能薬でした。

19世紀後半になると、エキナセアの評判は北米を越えて広がりました。特にドイツでは、医療用ハーブとして注目を集め、多くの研究が行われました。

最近では熱や喉頭痛など風邪やインフルエンザの諸症状を和らげるのに用いられます。また、メディカルハーブとして使うときは、根も地上部も使われるようです。風邪(とくに鼻風邪)のときにエキナセアをとると、免疫系の働きに効果があると言われてきました。

一方で、エキナセアの効果に疑問符をつける研究もあり、現在も研究が続いています。

活用方法のアイデア

医療分野で注目されるエキナセアですが、家庭でもエキナセアを楽しむことはできます。

エキナセア・プルプレアの様々な活用方法
  • 葉や茎や花をドライにしてハーブティーに利用する
    • 風邪やインフルエンザの回復促進を期待して*
      (特に鼻風邪のときに効果があると言われてきたそうです。)
  • アルコールに漬け込んでチンキ剤にする
    • 免疫力を高めるため、感染症、傷、喉の痛みに効果的*
  • キク科アレルギーのある人は使用しないでください。
  • 妊娠中、授乳中の使用は避けてください。
  • 自己免疫疾患のある人も使用は控えましょう。
  • 多量に飲むと、めまいや吐き気が生じることがあります。
  • 免疫系への影響を考慮し、通常は1-2週間の使用後に休憩期間を設けるのが良いとされています。薬効を求めず飲用する場合も注意しましょう。
  • 初めて利用する際は少量から始め、体調の変化に注意してください。
  • 医薬品との相互作用の可能性があるため、常用薬がある場合は医師に相談しましょう。
  • ハーブとしての利用は、あくまでも健康維持の補助として考え、深刻な症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。
チェック

**ティーなど食用にする場合や、オイルやスプレーなど肌に触れる楽しみ方をしたい場合は事前に正しい使用方法などを調べてから行いましょう。
当サイトは効果を保証するものではありませんしその他一切の責任を負いません

エキナセア・プルプレアの利用部位は主に葉、茎、花ですが、メディカルな用途としては、根も利用するようです。

エキナセアの育て方

ここ数十年でその薬効が注目されるようになったエキナセアですが、花期が夏〜秋と長く、切花としても花もちも良いことから鑑賞としても人気があります。またその性質は、夏の暑さに強く病害虫にも強い堅強な性質ですので、ほとんど手がかからず、育てやすい植物です

エキナセア(Coneflower[Echinacea])栽培カレンダー

101112
種まき
植付け
株分
切戻花がら花がら花がら切戻切戻
追肥
開花
収穫L,St*
収穫F**
収穫R**
*Leaf=葉っぱ,Stem=茎 **Flower=花 ***Root=根 *時期については地域差もありますので、あくまで目安になります。
種まき時期:3下〜5、9下〜10月
植え付け時期:4〜5、10月
株分け適期:春、秋
開花時期:6中〜8月
追肥:5〜6、10月ごろに月1~2回、化成肥料の置き肥を行うか、月4~5回、液体肥料を。
収穫(葉・茎):株がしっかり育っている株を選ぶ。
収穫(花):花が完全に咲いてから1、2日後。
収穫(根):地上部が枯れ始めた頃。
冬越し:◎。マルチング程度で○。

生育環境[基本の環境・冬越し・夏越し]

**エキナセアの春の芽出しは遅い方になります。他の宿根草が芽吹く頃に芽吹かず心配になるかもしれませんが、遅くても大体4月末ごろには芽吹きますので、それまで様子を見てみましょう。

土壌環境

水はけが良く、適度に肥沃な土壌を好みます。エキナセアは丈夫な植物ですが、水はけの悪い湿った場所ではよく育ちません。

pH値は6.0〜7.0の微酸性〜中性が適しています。

植え付け

植え付けの適期は4~5、10月です。地植えにしたり、プランターや鉢に植え付けて管理することもできます。株間は30cmほど設けましょう。

種から育てた苗の場合、本葉が6〜7枚になれば植え付けすることができます。

植え付けの手順
  1. 植え付け場所の土を耕し、有機物を混ぜて土壌を改良します。
  2. 苗の大きさの2倍程度の穴を掘ります。
  3. 苗を穴に置き、根元まで土を戻します。
  4. しっかりと水を与え、根が活着するまで乾燥に注意します。

肥料

花がら摘み[開花期]と切り戻し[晩秋]

花がら摘みは、エキナセアの開花期間を延ばし、美しい姿を保つ重要な作業です。花びらが萎れ始めたら、すぐに行いましょう。花茎の付け根から、清潔な剪定ばさみで切り取ります。こうすることで次の花芽の成長を促し、長期間の開花を楽しめます。ただし種を採取したい場合は、一部の花を残しておくようにします。

秋の切り戻しについては、花が完全に終わった10月〜11月ごろに、花茎を地面から15〜20cm程度残して切り戻します。こうすることで冬越しの準備と、翌年の成長のためのエネルギー蓄積を助けます。

収穫[花・葉・茎・根]

キナセアにはたくさんの品種がありますが、その中での代表品種でありメディカルハーブの分野でも使用される種類は

  • ムラサキバレンギク(パープルコーンフラワー)
    学名:Echinacea purpurea(エキナセア・プルプレア)
  • オオバナバレンギク(ペールパープルコーンフラワー)
    学名:Echinacea pallida(エキナセア・パリダ)
  • ホソババレンギク(ナローリーフコーンフラワー)
    学名:Echinacea angustifolia(エキナセア・アングスティフォリア)

の3種になります。

花の収穫適期と方法

乾燥させるときは、小束にして、風通しの良い日陰に逆さまに吊るしておきます。2〜3週間ほどで完全に乾燥します。

葉・茎の収穫適期と方法

根の収穫適期と方法

根は、秋季(10月〜11月頃)、地上部が枯れ始めた頃に収穫します。少なくとも3年以上育てた株から収穫しましょう。スコップなどを使って、根を傷つけないよう慎重に掘り起こします。土を軽く払い、水で洗い流して泥を落とします。

根の乾燥させる際は、まず根を細かく刻むか、スライスします。それを広げて天日干しか、食品乾燥機を使用して乾燥させます(40℃以下)。カリカリになるまで乾燥させてください(天日干しならば1〜2週間程度です)。

増やし方[株分け]

株全体を掘り上げ、根株を2〜3つに分割します。各分割片に少なくとも2〜3本の芽がついているようにしてください。分割した株を新しい場所や鉢に植え付けたら、十分な水やりを行い、活着するまで管理します。

増やし方[種まき]

エキナセアは品種にもよりますが、種で増やすことができます。

最近の品種は、無性生殖でふやす栄養系のものが多く、タネができなかったり、できても個体差が出るので、品種の確かなものを増やすには、株分けを行いましょう。

種まきの時期

種まきの時期は春(3〜5月)または秋(9月中旬〜10月)になります。発芽適温は20〜25度です。

種まきの方法

種まきの手順:ポットまき
  1. 水捌けの良い種まき用土をポットに充填します。
  2. 指先で5mmほどの深さの窪みをつけ、種を1粒まいたら、覆土して抑えます。
    • 1ポット3粒程度になるようにします。
  3. 種と土が密着するようにたっぷりと優しく水やりするので種まき完了です。

発芽まで1〜3週間ほどかかります。この間、土が乾かないよう注意しましょう。

発芽後・間引き

発芽後、ポットまきの場合は、本葉が5~6枚になった頃に生育の良いものを残して1ポット1本になるように間引きます。間引く際は、残す株に影響ができるだけ出ないように、地際をハサミで切るようにします。

本葉が6〜7枚になれば植え付けることができます。

最後に

今回はエキナセア・プルプレア/ムラサキバレンギク(Purple Coneflower[Echinacea purpurea])の活用のヒントとエキナセア属[Echinacea]の育て方についてご紹介しました。

エキナセアはその見た目の存在感と美しさで鑑賞用として好まれるだけではなく、近年ではメディカルハーブとしても注目されるようになっていることをお伝えしました。もし薬効を求めて使用する場合、必ず事前によく調べたりするなど、注意してください。

エキナセアについて質問や、実際に育ててみた感想などありましたら、気軽にコメントくださいね

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
素敵なハーバルライフを!

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